今回はコロナコロリのデータから中級者の方向けにタイピング上達のヒントをお伝えします。
ずっと練習してるんだけどなかなかスコアが伸びないんだ。
反復練習も大事だよ。
ただ、どこに意識して練習するかで成果が変わってくるよ。
データから速い人との違いを見てみよう。
これで僕もタイピングマスター!
対象者
コロナコロリのベストスコアが18000~30000点くらいの方。
データから分かる上達のコツ
上記対象者のベストスコア取得時のデータから、1分間に正しくキーが押せた数(ほぼスコアに近い値)と、各文字をタイプしたときの平均時間の関係をグラフにしてみました。
なお平均時間については反射速度の影響を排除するため、問題の1文字目をタイプするときは含んでいません。データが不十分なものを除くと以下の結果が得られました。
横軸:「何の文字をタイプしたものか」、
縦軸:「1分間に正しくキーが押せた数と、その文字をタイプするのにかかった平均時間の相関係数」
相関が強いものから並べています。
「ぶ」をタイプする時間が小さければ、1分間で正しくキーが押せた数(ほぼスコア)が多いことを表しています。
今回は相関が強いTOP3の「ぶ」「ん」「く」について深堀していきます。
実際のデータの散布図を見てみると以下の分布になっています。
「ぶ」のタイプ
「ぶ」のタイプは「BU」しかありません。
差が出る大きな要因のひとつは「B」のキーを左手で打っているか、右手で打っているかになります。
「B」は左手人差し指からも、右手人差し指からも同じ距離にあるキー。人によって使う手が異なるキーです。
ここで「BU」が遅くなるケースは「B」を右手人差し指で打っているケース。通常、次の「U」も右手人差し指の分担なので同じ指が続く、かつ指の移動距離も長いため、どうしても時間がかかってしまいます。キーボードや手の形状、動かしやすさによって差はありますが、おおよそ以下のとおり、左手で「B」を打ったほうが打ちやすい文字が多くなるはずです。
「B」を打つ側 | 打ちやすい文字 |
---|---|
左手 | 「ば」「び」「ぶ」「ぼ」 |
右手 | 「ば」「べ」 |
ぜひ一度ご自身のキーボードでそれぞれ打ってみて確かめてください。
今日、家族2人(上記対象者内)のタイピングの様子を観察させてもらったところ、2人とも「B」を右手で打っていました。私は左手で打っています。
さらに上級者になると、「B」を状況に応じて左手右手で使い分けることでさらなるスピードアップができますが、まずは左手で「B」をタイプしたほうが速くなると考えています。
「ん」のタイプ
「ん」をタイプするには「NN」または「XN」。そして「ん」に続く文字が「あいうえおなにぬねのやゆよ」以外の場合は「N」を一回打って次の文字を打つことでも入力できます。例えば「とんちんかん」は「TONTINKANN」でタイプできます。最後の「ん」は「NN」または「XN」で打つことに注意。
タイピングを速くするための原則として、極力同じ指で連続したキーを押さないこと。
違う指でキーを押すのはほぼ同時に押せますが、同じ指の場合はキーを離して、キーを押すという動作が必要なため、違う指を使う場合と比べて遅くなってしまいます。そのため、なるべくNを連続して押さないことが「ん」を素早くタイプするコツになります。
- 「NN」より「XN」
Nを連続して打つのを減らす。日本語のタイピングは右手の打鍵数のほうが多くなるので、少しでも左手に寄せられるものは左手で。
※私は長年の経験で「NN」が染みついてしまっており、「NN」でもそこそこ速いから「XN」は必要無いと思っていましたが、本日この結果を見て「XN」を練習しようと思いました! - 「N」1回で打てるときは1回で。
Nを連続して打つよりも、次の文字を(違う指で)打ったほうが多くの文字を素早くタイプできます。「ん」の後の文字によって使える/使えないが変わるため、慣れが必要です。頭で考えなくても自然に使い分けられるように反復練習しましょう。
「く」のタイプ
「く」のタイプは「KU」「CU」「QU」の3通り。
上級者は「CU」と「KU」を使い分けますが、中級者の場合は「KU」のみ。その「KU」のタイプで差が付くポイントは以下と考えられます。
- 2つのキーを押すときの感覚
「K」をタイプした後に「U」をタイプする、という感覚ではなく、
「KU」をほぼ同時にタイプする感覚が重要。 - 右手中指がホームポジションを保てているか
家族2人のタイピングを観察させてもらったところ、長音「ー」を右手中指でタイプしていたり、「O」や「P」を右手中指でタイプしていたため、その後にホームポジションに戻ってこれなかったり、戻るのに時間がかかってしまう場面が見受けられました。右手の薬指や小指を使うことでホームポジションが安定しないか検討してみてください。
おわりに
キーボードの種類、手の大きさ・形状、指の動かしやすさ、認知能力、それぞれ異なるので画一的に「これが正解!」というものはありません。
ただ、一般的に見てこういう傾向にあるらしいということは知っておいて損はないはず。
自分でやってみて合っていたら(合いそうだから)取り入れる。合っていなかったら取り入れない。
自分に合うものを取り入れて、楽しく歩んでいきましょう!
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